金庫の重さを一桁間違えて購入

うちの大学の名物ゼミでは、一見くだらないと思われるテーマでも、メンバー全員が協力して真剣に取り組み研究します。それをモットーとした楽しいゼミなので、なかなかの人気ゼミです。分野は多岐にわたり、集まっているメンバーもそれぞれです。一度飲み会が開かれると、研究や議論をしながら3日3晩宴会が続くという、クレイジーなゼミでもあります。

その中で先日、僕がやらかしてしまった失敗は、ある研究に使うため、教授に指示されて購入した、金庫の重さにあります。中に入れる物と金庫の内寸ばかり気にしていて、金庫の重さを一桁間違えて購入してしまいました。金庫って重いのですね。金庫なんて、テレビドラマでしか見たことがなく、パーソナルな金庫も実家にはなかったので、小さくても50キロ以上ある金庫があるなんて、経験として知りませんでした。教授が求めていたのは僕が購入したような本格的な金庫ではなく、合宿にも持ち運べるような簡易な、鍵だけ閉まればいいという軽い金庫のことだったのです。

でも、届いた金庫は業者さんも苦労するほどの重量級。注文した僕本人も大きさ、重さに戸惑っているうちに、業者さんは、ゼミ室の入口のど真ん中に金庫が入った段ボールを置いて帰ってしまいました。その後僕1人では動かす事さえできず、他のメンバーがくるのを待って、何人かで押して、やっとゼミ室の隅に方に移動することができた程です。

ゼミ中の人から憐みの目で見られる中、僕は教授に平謝り。結局その金庫はどうやっても次の研究には使えないので、そのままこのゼミ室で、大切な物を保管する金庫として、置いてもらえることになりました。費用も、ゼミの維持費から出してくれるそうです。教授は良い方なので僕の失敗を咎めませんでしたが、逆に教授に申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。